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そして彼女は、きっぱりと言った。
「だからね、やっぱりお兄ちゃんは、美羽ちゃんが好きなんだって思ったの。
これはね、女の子の勘だから」
女の子の勘――。
私よりもずっと年下の少女にも関わらず
この言葉に、思いがけずドキッと心臓が跳ねた。
そして、再び彼女から先輩をどう思うかと尋ねられた時、
ダイニングから声が掛かった。
「おぉーい、もう直ぐ出来るぞ」
「やったぁ! お腹ペコペコ」
しかし、こんなところは、まだ子供。
やや一方的に会話を投げ出し、
璃乃ちゃんは、嬉々としてダイニングに向かっていく。
しかし、私はといえば、なんか変な動悸が胸を叩きだしていた。
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