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「いえ、こちらこそ、お忙しい時にすみませんでした。
それに私も、実家で姉一家とバタバタしてましたから」
しかし、せっかく切り出されかけた会話もなんとなく途切れ、
また私たちの間に、ぎこちない空気が漂う。
そして、私の頭に浮かんできたのは、さっきの璃乃ちゃんの言葉。
色んな事が、上手くいかないって。
それで、美羽ちゃんにも、どう話そうかなって考えてるって。
これは、彼女との話がこじれたという事だろうか。
だが彼女の決断で、先輩たちには、もう障害となるものはなくなったはず。
第一、それを私に話すとしても、先輩が悩む事などないのではなかろうか。
どうしても変な思考が止まらなくなり、正直、食事は上の空になる。
そのせいだろう。
せっかく先輩が作ってくれたグラタンの味も、結局、よく分からなかった。
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