11 女の子の勘(つづき)

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それでも、食事が済み、 璃乃ちゃんを送っていくという先輩たちと一緒に、彼の部屋を出る。 すると、自分の部屋を前にした私の手に 不意に少女の手が、そっと滑り込んできた。 「美羽ちゃんも、一緒に行こう?」 だが、さすがにこれは先輩が止める。 「バカ。コイツの家は、ここなんだぞ?  わざわざ、お前を送りに行く義理はねぇだろ」 しかし、なぜか璃乃ちゃんは頑なだった。 「ええぇ、せっかく美羽ちゃんと会えたのに。 じゃあ、駅まででいいから。ね? 一緒に行こう?」 そして私も、そんな彼女を無下にはできなかった。 「うん。じゃあ、駅まで一緒に行こう」 おい、いいのか?  心配そうな顔を向けてきた先輩に、私は笑顔で頷いた。 「先輩のグラタン、美味しくて、お腹いっぱい食べちゃいましたから。 ちょっと、腹ごなしの散歩です」
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