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余命1分の私は遡る。
一番幸福だった日を。
そこには、両親、夫、子供がいた。
見上げる夜空に願いをかける。
「また、みんなに会えますように」
死後の世界を信じている。
だから、ここから、一歩も動かない。
今、迫り来る死から抗ったりしない。
自分で決めた最期の瞬間。
母親に自分の名前を呼ばれた気がした。
私のカラダは、隕石衝突予測地の中心で、紅蓮の塊が放つ灼熱の陽光に照らされ熔けた。
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