僕の願い事

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 それからというもの、毎日僕は仕事が終わるとこの公園にやって来て今日もブランコに座り、時折漕いでは風を感じながらスターと話した。    スターもブランコが気に入ったようで、勢いよく漕げば『流れ星になった気分だ』と笑いながら楽しそうに乗っていた。  ただその後に、流れ星になったら燃え尽きるけどな!とやけにリアルな話に、僕は苦笑するしかなかったけども。    誰かと話せるって、素直にいいなと思う。  ただ、相手は人間じゃないけど……  それでも、こうして楽しい時間が持てるって、幸せなことで凄く贅沢している気分だ。 「それにしても、ブラザー。俺と話すだけでいいのかい? 今まで俺に願い事をしてきたブラザー達は、結構ビッグなドリームを俺にぶつけてきたぜ? その欲望に俺の全身がビリビリ痺れてだな、ハァハァ興奮しまくりながら叶えたもんだぜ」  たまに出る、変態発言がなければの話しだけど……  身悶えをし、悦な顔をしている変態から僕は目を逸らして半分に欠けた月が浮かぶ夜空を見上げた。 「僕は、いいんだ。身に余るような願い事は、いつか身を滅ぼすだろうし……」 「それなら、ブラザー! 身に余らない願い事をすればいいのさ! ホットなアイテム、肩たたき券一年分とか」 「子供か!」  僕の突っ込みに、oh~と残念な声を溢すスターから、再び自分の視界を夜空に戻す。    そもそも、誰が僕の肩を叩いてくれるんだ?     いや、そうじゃなくて、しっかりするんだ僕。  何か、どんどんこいつのペースに巻き込まれていってる気がするな。  でも、不思議と嫌じゃないんだ。    
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