同じ願い事

2/2
前へ
/13ページ
次へ
その時、何だかそれを強烈に感じた。 イヤだ。 夏樹も、同じ願い事をしようとしたのだと思う。 『ねぇ、二人で、願い事しない?』 そう言い出したのは、夏樹。 二人で、っていうのは、幼い頃やっていた、二人で手を合わせること。 小学生になって、何だか気恥ずかしくなってやめてしまった。 でもこのときは、恥ずかしいなんて思わなかった。 『うん』 手を合わせて、立て膝になり、ピッタリと密着させる。 そして二人で同じ願い事をした。 今日が最後になりませんように。 また、一緒に過ごせますように。 その願いは、今でも、流れ星があるたびに願っている。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加