忘れられないこと

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今日もまた、退屈な授業が始まる。 コツコツと音を鳴らすチョーク。 先生のマニュアル通りの説明が耳から耳へと抜けていく。 (わかんない…) 七草奏都(ななくさかなと)は恒例のように、授業の度に思う。 そして、窓の外をボーッと眺めながら、ひたすら物思いにふける。 窓側はこういう時にサボってても見つからないし、便利だよね。とか、ふと思ったことがあった。 内容は、お腹すいたなーとか、次体育じゃん!やだなーとか、他愛もないものばかり。 でも、今日はいつもとは違うことを考えていた。 あの日の、忘れられないこと。
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