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だからこそ、直前にそれを言われた時はびっくりした。
驚きだけじゃない。なんで直前になってから言うの?って責めたりもした。
『僕、明日引っ越すんだ』
そのときは、頭のなかが真っ白でなにも考えられなかった。
でも、今思うと、悩んで、悩んで、そして直前に言うことを選んだ夏樹は正解だったのかもしれない。
だって、もっと前に言われていたら、毎晩、泣いていただろうから。
その証拠に、夏樹を責めながら、泣いていた。
『どうして?どうしてなの?どうして早く言わなかったの?もうすぐ夏樹が引っ越すのに、離れちゃうのに、私はずっと能天気に…!』
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