1人が本棚に入れています
本棚に追加
一方の茜ちゃん。
小学校からの片想いの彼と付き合い出したのは高1から。
彼は世界レベルのサッカープレーヤー。
彼は2年のインターハイまで、裕ちゃんは2年の選手権から負けなしで、高校サッカーを終えた。
彼は卒業と同時にドイツへ。東京でスーパーアイドルになった茜ちゃん。会うことさえ叶わない二人の恋は終了。
彼は通訳で四年後にドイツに渡った幼馴染みと結婚。
25歳の時に開かれた中学の同窓会。
三銃士の1人と恋に落ちた茜ちゃん。
茜ちゃんと結婚した彼はドイツのビッククラブから名古屋の弱小クラブへ。
二男一女に恵まれる
30才のときにグループを解散した茜ちゃん。拠点を名古屋に移して作詞、作曲家てして活動。
その彼も去年、病に倒れて鬼籍にはいってしまう。
茜ちゃんは、山口プロダクションを立ち上げ、未来のアイドル育成に力を入れていた。
「私は幸せだった。彼がいるまではね。」
思い出に耽っていたせいか、茜ちゃんの目からは涙があふれでてしまう。
「もっと早く気がついていれば…。」
「それは仕方ないよ。二人とも忙しかったんだし。彼も茜ちゃん責めたりしないはずだよ。」
茜ちゃんは暫く俯いていた。
不意に顔を上げた。
「ねぇ、あやめ。人生をやり直せたらって思わない?」
最初のコメントを投稿しよう!