ep1.プロローグ
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緊張感のある寒さが痛い。どこかのサイレンは1時間前から鳴りっぱなし、23分前から女の叫び声も混ざって最悪だ。 僕だけが正気なのか?これは「正気」と言えるのか?おそらく正しい、正しいと自信がある事といえば、祖父から譲り受けて使い続けている手巻きの腕時計、この時間だけは絶対正しい。そう信じるしかない。なぜなら他に信じられるものが何もない。だから目の前で起きた事を、手帳に時間と共にメモを取り続けているのだ。
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