終章

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「親父は会社、母さんはさっきお前が吹っ飛ばしたよ」 「――……」 言った瞬間に後悔した。 彼女の動きが止まったのが分かる。 「いや、すまん。気にするな、アレはもう人じゃない。寧ろ、助かったよ。一人じゃ、親子そろってあぁなってた」 軽く言ってみせるが、 「――うん」 それで流せる程、図太くはないか。 「飯食う前に、シャワーでも浴びて来いよ。簡単なスープ位なら作れるから。階段の左側な」 「うん」 短く肯いて、彼女は小走りで、風呂場に向かう。 「――さて、と……」 疲れて何もやる気は起きないが、言った手前、手早くやってしまおう。
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