か・ん・せ・ん・カッコワライ

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ここは俺の通う高校の校舎内。 昨日まで、平和でクダラナイ毎日を過ごしていたこの校舎。 他クラスのかわいい女子が通る度にガン見した廊下。 昼休みに仲間たちとダベッた屋上。 授業をサボる時に使ったあき教室。 俺達は毎日ここで日の光を浴びながら、笑って学校生活を送っていた。 その校舎。 ――ハァ、ハァ… 今では空は常に曇っていて日の光はささない。 薄暗く湿ってしまった校舎内を、今俺は息を殺しながら逃げ回っている。 その理由は、「感染」だ。 どっかの国だか組織だかが宣告もなしに俺の住む町にバイオテロを起こしたのだ。 いや、それも俺はよくわかっていないから合っているのかもわからない。 もしかしたら何かの組織だか国だかが始めた実験かもしれない。…いや、結果は同じか。とにかく、平和でクダラナイ毎日を過ごしていた俺は昨日、それまで聞いたこともない音の警報が町中に響き渡るのを聞いた。その奇妙な音はこれから起きるであろう惨事を容易に想像させ、そしてそれはやはり起きてしまった。 バイオテロによって、町の人間はみんなゾンビに変わってしまったのだ。
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