一時、日常を抜けて

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 水の沸騰を待つ間、平行して戸棚の中を探っていく。 「……あった」  物は案外すぐに見つかった。けれど小瓶は軽く、開けてみると残りは五錠しかない。  ……あいつ、昔からちょっと体の弱い所あったもんな。 「――駄目だよな」  小瓶を握る手に、自然と力がこもる。  このまま、やるべきことをこなすだけの日々では。 ――――――――――
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