第一章 村の掟

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 人里離れた山奥に小さな村がある。そこでは十数世帯の家族が暮らしていた。  木を切り、畑を耕し、牛や鶏を飼っている者も居れば、山の麓の町まで出稼ぎに行っている者も居る。  その小さな村には幾つかの変わったルールがあった。  一つ、動物を飼育・繁殖する際には村長の許可が必要  一つ、子供達だけで村の外へ出る事は禁止  一つ、村以外の人との交流は極力避ける  一つ、村に関する事は村人以外に話してはいけない  他にも細かいルールや暗黙のルールはあるが特に異質なのは先の四つだろう。  それがどれだけおかしなルールでも定められた理由があり、そして何処にでもルールを破ろうとする者は現れる。
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