第三章 / Tercer Capitulo

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「貴方は、私の何?」  アスティの言葉を何度も反芻する。だが、何度考えてもその答えは明白だった。 「オレは彼女の何でもない」  言葉にすると、それは予想以上の鋭さを持って胸をえぐる。だけど、これは紛れもない事実だ。  日本へ赴任してきた彼女と出会って半年が経つ。その間、少なくない時間を彼女と過ごしてきた。だが、彼女とオレの関係はせいぜいが友人といったところ。それ以上には踏み込めなかった。
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