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一ヵ月後。
玉の様な可愛い女の子を授かり、星華と名付けた。
お気に入りは実家にあるハナミズキ。近くまで連れて行くと、小さな手を必死に伸ばす。木の幹に指先が触れ、満面の笑みを浮かべてくれた。
まるで、お婆ちゃんが優しく孫を抱きかかえている様な錯覚すら受ける。
娘の弾ける笑顔と、あの時の母が重なった。
父は前を向いて進む力強さを与えてくれた。早苗は大きな優しさで包み込んでくれた。そして、母と娘からは無償の愛を教わった。
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