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「いやっ……、やめ……っ」
誰もいない広い会議室で、成瀬湊は必死に抵抗していた。
背中は事務テーブルに押し付けられ、両手首は頭の上でひとまとめにされている。少し開いた足の間では、逞しく力強い太腿が股間を押し、閉じることを許されないでいた。
「キスくらいで、なにをそんなに嫌がる?」
どこか不遜で、それでいて甘く腰に響くようなバリトンが鼓膜に響く。成瀬を制しているのは上司である杉崎直人だ。
「い、いやですよ……っ! なんで、こんなっ……んんっ!」
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