経済的モラハラ

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「あのさあー」ハアーとため息混じりだ。 「なんで相談がないわけ?」 びっくりした。 早く、早く仕事を見つけて来いって言ったよね? 相談してる間に誰かが入っちゃったらまた仕事を探さなきゃいけないじゃないの? もう睨まれたくないから一生懸命探してきたのに。 「決めてきちゃダメだった?」 恐る恐る聞いた。 「そういう事じゃなくて」とハアー またため息だ。 「まずは家族なんだから話し合いだろう?普通は」 家族なのにいつも睨まれてるよ、私。 なんでそんなに文句が多いんだろう。 こんな人だったのか。 知らなかった。 「お前は少しおかしい」手をヒラヒラさせてオットは得意げだ。 「そんな事もわからないなんて。」 全然わからない。 ダメならダメって言ってくれればいいのに。 「じゃダメみたいだから明日断ってくる。」 投げやりにそう言うと 「そんな責任感のないことをするのは」ニヤニヤしながら 「社会人としてどうかと思うね」 何故かオットは楽しそう。 ご機嫌だ。 どうしろと言うのか。 「じゃあ行く事にする。」混乱してきた。 「好きにしたら。」 投げやりな口調で返された。 全く出口が見えない。 話した先から揚げ足を取られた私はぐったりした気持ちになっていた。 嫌な気持ち。 そんな私を尻目に何故かご機嫌なオットは 「風呂に入ってくる」と言い鼻歌を歌いながら行ってしまった。 私は次の日から喫茶店に行った。 image=506379896.jpg
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