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『遅いけど大丈夫かな 風呂で溺れてないだろうな』
『この間もなかなかに酷かったけど 輪をかけて入っちゃってるな』
結衣がバスルームから出て来た時 慎一郎はリビングでTVを見ていた
「ん? 髪の毛っ濡れてるじゃないか」
「面倒くさいからいいっ」
髪の毛はいい加減に拭いたんだろう。頭からはポタポタと滴が溢れていた
「風邪引くだろ ちゃんと拭いて」
「Boo~」
またソファーに戻りTVに目をやった
シブシブ髪の毛を乾かして、出て来た結衣が大きな冷蔵庫に手をかけた
ボーっ
『今度は何だ?フリーズしてるのか?』
「・・・・」
『何やってんだ? 何が飲みたいのか分からないのか?』
立ち止まった結衣の後ろから、慎一郎が冷蔵庫に手をかけた
「あっ!」
背中がホワッ
慎一郎の腕が頭上に見えて我に返った
『慎ちゃんバックハグ? これはバックハグだから』
1人でドキドキフリーズしてたら
「入れてやるから 座ってろ」
「ハッ ハイ」
ソファーに座る結衣の前にジュースを置いてやった
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