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一方総司は朝餉のため、広間に着いていた。
「おっ、総司。歳と、みのり君を起こしてくれたかい?」
近藤が笑顔で尋ねると、総司も笑顔を貼り付けて、
「ええ。でも、2人で何やら昨晩タノシイコトしてたみたいですよ(笑)」
「「「………はっ?!?!」」」
幹部の声が綺麗に揃った。
「部屋に行ったら土方さんをあの子が組み敷いてるんですもん(笑)布団も一組しかないし、」
「総司!土方さんが左之弟に喰われたってことかよ?!」
永倉が声を上げる。
その横で藤堂は口が開いたまま塞がらず、
斎藤もお箸を持つ手が途中で止まり、
原田に関してはこの世の終わりのような顔で、
「みのりが…みのりが…。」
と嘆いていた。
そんな3人を満足気に総司が笑う。
永倉は1人感心したように、
「左之弟……酒だけじゃーなく、女もいけるな!あの土方さんの上をとるなんて、左之よりもすげえぞ彼奴は!」
と腕を組みつつうんうんと頷く。
朝から行われたこんな野蛮な話を、
隊士は聞かないふりをし、
山南、井上は近藤の意識を逸らすために違う話を持ちかけ、
異様な空気は幹部の間だけに漂っていた。
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