第4章 小姓とは

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「そうか、何か質問はあるか?」 「質問って言うか…一つ言わないといけないことが。」 土方は首を傾げる。 「私、この時代の字書けないし、読めないです。」 「は?????つーことはなんだ、先の世は今と字が変わっちまってるってことか?」 「ええ、そういうことです。」 土方は硯やら紙を準備し、みのりを呼び寄せ、 「お前の名前書いてみろよ。」 と、筆を渡す。 みのりは清書で丁寧に"原田 みのり"と書く。 「なんつーか、読めねえこともねえけど、汚ねえ字だな。」 土方は苦笑する。 みのりはムッとなって、 「失礼ですね、私の世ではこれが普通です。一応私は書も嗜んでましたから、一般的に綺麗なほうですよ。」 と、反論する。 「つってもな~、これで書類書かせたりする訳にはいかねえし、もちろん読めねえだろ?……そうだな、山南さんに教えてもらえ。」 「あぁ、確かに山南さん、土方さんより字綺麗そうですもんね。」 また土方の額に青筋が浮かぶ。 しかし、そこは副長。 なんとか怒りを落ち着けた。 「俺が後から頼んどくから、空いた時にでも習ってこい。書類整理はある程度分かるようになってからでいい。」
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