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「よっ。」
玄関を開けたら山川が営業マンらしい爽やかな笑顔で立っていた。
普段のスーツ姿も格好いいけどなんてことない長袖シャツにチノパン姿も新鮮で見慣れない姿に妙にドキドキしちゃう。
「どど、……どうぞ。」
ダメだ。
緊張して上手く話せない。てゆーか、お化粧直ししたかったな。はぁ…絶対おでこテカってる。
一人緊張する私を他所に靴を脱ぎ中へと入ってくる山川。
「お邪魔しまーす。おおっ、めちゃいい匂いしてんじゃん。俺、実は朝から何も食ってなくて腹ペコでさぁ、もう卵なしのチキンライスでもいいくらいだよ。」
「本当に?んー、でも折角だから卵で包むわよ。これでも得意料理なんだからオムライス。」
「それもそうだな。お前の手料理食べれるなんて
めちゃ、嬉しいよ。でもーーー今は先にこっちを頂くか。」
山川はそう言うと私の腕を掴むとそのまま自分の方へと引き寄せた。
「へっ?な、なに……っん、ぅんん……」
続けようとした言葉は途中で遮られた。
山川の唇でーーー。
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