星に願いを

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彼とはメールでしか繋がっていない。 元々は友達だったと思う。幾度か話をし、私は彼を好ましく思った。彼は私を理解しようとは努めていたと思う。 だが、もうそれぞれの道を歩んで何年経つだろう。 物理的に遠い距離を埋めて会うまでの仲ではなく、メールが唯一の連絡手段となった。 お互いの仕事を考慮して、また、電話してもとってくれるという確信が持てず、私は電話は出来ずにいる。 メールは便利だ。だが、字面だけでは本質が伝わらないこともある。 些細なきっかけ。 私のメールは彼に誤解を与えたらしい。 彼のメールは怒りに満ちていて、私は恐ろしくなった。どうにか誤解を解きたかった。何度も謝罪のメールを送った。 しかし、彼からのメールは途絶えた。 電話をしたい。 でも怖い。 結局、私はメールに頼るしか出来ない。 今日も不安な夜が来る。 彼もこの星空を眺めているだろうか。 もし願いが叶うなら、彼と私をもとに戻してください。 それが叶わぬなら、せめて返事だけでも来ますように。 お願いします。 今のままでは私はメールを待つしか出来ない。 そして、それはとても孤独で、闇にひとりぼっちでいるみたいだ。 星に願いを。 どうか私の願いを叶えて……
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