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「っ、は…はぁ!」
真っ暗闇の路地裏を走る。
懐中電灯はさっき何処かに落とした。
携帯を取り出そうにも立ち止まってはいけない気がして走り続ける。
そろそろ暗闇に慣れたのか夜目が利き始める。
私は走る、走る、走る。
友達と天体観測をしようって約束して綺麗な星空を眺めた帰り道。
私は縺れる足を踏ん張って動かして前へ前へと走る。
私はヘロヘロになりながら星空に願った。
私を見下ろし続ける夜空に願った。
【誰か、助けて】
「見ィつけた」
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