1人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日から、どういうわけか良子は私に助けを求めなくなった。
全部自分の力でどうにかしようとする良子に、思わず変なものでも食べたんじゃない? なんて思いつつ、私も何も言われないのは久しぶりで凄く快適だしと、それを本人に言うことはなかった。
「恵、一緒に学食行こう」
「うん。良子は今日何食べる?」
「えーとねー、私は味噌ラーメンにしようかな」
「あ、いいねえ。私はお腹空いてるからガッツリしたものがいいなあ。親子丼とか」
今度は良子から手を差し出してきて、私もそれに応えて繋ぐ。
何故かもう前ほどその行為に嫌悪感を抱くことがなく、自然に手を繋ぐことが出来た。
最初のコメントを投稿しよう!