指先から変貌

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 次の日から、どういうわけか良子は私に助けを求めなくなった。  全部自分の力でどうにかしようとする良子に、思わず変なものでも食べたんじゃない? なんて思いつつ、私も何も言われないのは久しぶりで凄く快適だしと、それを本人に言うことはなかった。 「恵、一緒に学食行こう」 「うん。良子は今日何食べる?」 「えーとねー、私は味噌ラーメンにしようかな」 「あ、いいねえ。私はお腹空いてるからガッツリしたものがいいなあ。親子丼とか」  今度は良子から手を差し出してきて、私もそれに応えて繋ぐ。  何故かもう前ほどその行為に嫌悪感を抱くことがなく、自然に手を繋ぐことが出来た。
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