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「おまえ、このままじゃ死んじゃうんだよな。いやいや、こんなもの効くわけないか。でも……」
ジッとこちらを見るおこげ。
もともと実験用モルモットなわけだし、このP-SEを試してみてもいいよな? という気持ちと、すでに約一か月間一緒に生活をしてきて、話し相手になってもらっているおこげが、自分の思い付きだけで、もしも死んでしまったら絶対後悔する、という気持ちが心の中で交錯した。
「どうしたらいい? おこげ」
返事をするわけはないのに、思わず聞いてしまったその時、「キューイ」と鳴いたおこげが目を閉じてうなずいたように見えた。
きっとたんなる偶然なのだろう。
だがこの時の僕には「やってみろ」と、おこげに後押しされたとしか思えなかった。
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