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さて、どうしたものか。
正常ではないモルモットから取ったデータは、比較対象にならないため意味をなさない。
こいつはもう研究には不適格。用無しだ。
「処分だよなぁ、おまえ。まぁでも癌だったらどうせ死んじゃうし。そうじゃなかったとしても研究が終われば殺されちゃうか」
空っぽのゲージに移そうと、モルモットを両手で抱き上げた。
「おいおい、そんな目で見るなよ」
これからの自分の運命をわかるはずはないのだが、スキニーギニアピッグはそのピンク色の瞳でジッと僕を見つめている。
「もー、しかたがないなぁ、じゃあ天寿を全うするまで僕が飼ってやるよ。まぁ人間が実験用に繁殖させた生き物だから、天寿もへったくれもないだろうけど、せっかく生まれてきたんだしな。あぁ、ちょうどいいや、僕の話し相手になってくれよ、毎日一人で同じことをやっているから、独り言が増えちゃったんだよ」
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