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良識のある女性は、しゃがみこんだ時に、スカートの中が見えないよう両脚を四十五度程ねじって座り込む。
しかし、僕はその四十五度の先、真正面にいて、しかも頭の位置が踊り場の床の高さに一致するという、奇跡的なポジションについてしまった。
スカートから覗く太ももと、その奥のぼんやりとしか見えない一帯は、男にしかわからない魅惑の世界で、重かった瞼は一瞬にして見開かれ、もしかしたらもう少し見えるのではないかと凝視してしまうのは、男の逆らえないさがだ。
そんな視線に気付いた彼女と目が合ってしまった僕は、あまりの恥かしさに動けなくなってしまった。
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