9人が本棚に入れています
本棚に追加
明日からやっと連休開始だったのに、寝て過ごそうか。
もう全てを忘れてしまいたい、よしっ、やっぱり飲もう。
そうして服も着替えずに冷蔵庫を開けたら。
「さ……さ……さむい……」
男の子がいた。
は?
一度扉を閉じて、もう一度開く。
「……さ……寒いんだってばっ!!」
冷蔵庫の中身をばら撒きながら飛び出してきたのは、子供と言うには大き過ぎるが、大人と言うには若すぎる、とにかく男。
ぶるぶる震えながら、その震えた指を俺に向けて来た。
「いつまで閉じ込めておくつもりだったんだよ! もう半日もいたんだぞ! 謝れ!」
どうやら怒っているようだが、その幼い顔がどうにもそれを感じさせない。
いやいやいやいやいや、まずその前に。
「お前誰だ」
最初のコメントを投稿しよう!