果実ご紹介にあずかりました探偵社でございます

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「ええと。もう一回いいか？」

青年は、目の前にいる少女に──それも、とびきりの美少女に、そう問わずにいられない。

履歴書によれば。名前は秋月檸檬。もうこの時点で、ごく平凡なスーツ姿の青年は──＜秋月＞淳一はげんなりとした表情を浮かべる。

「はい。わたし、ずっと探偵に憧れてて！　ぜひ＜先生＞のもとで働きたいんです！」

１６歳。運動校所属、部活はバスケ。熱いノリは運動系だからか。

大粒の眼差しを輝かせ、背まで届く黒髪を振りながら、拳をかためて力説する美少女。