第1章

3/5
前へ
/5ページ
次へ
祖父母、両親、弟と2人の妹、家族揃って質素だか楽しい夕食をとっている時だった。 家の外から数台の車が急停車した音が聞こえ、続いて複数の男達の怒鳴り声が聞こえたと思ったら、家のドアが外から蹴り破られる。 蹴り破ったのは国防軍の兵士で、兵士の後ろから踏み込んで来た将校が僕達に向けて怒鳴った。 「我々は徴兵を行っている。 13歳から50歳までの男は義務を果たせ! この家は3人だな。 ヨシ! 連れ出せ」 抗議する間も与えられず、父さんと僕と弟は家の外に追い立てられた。 家の外に追い出されてから周りを見渡すと、村中の家から男が引きずり出されている。 中には兵士に抵抗して棍棒や鞭で殴られている人もいた。 母さん爺ちゃん婆ちゃん妹達に別れを告げる事も許されず、トラックの荷台に放り込まれる。 軍事教練を受ける事も無く輜重部隊に配属され、僕達は牛馬のごとく扱われた。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加