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視緑王女
出会いは五つくらいの年の頃だろうか。同じ年とは思えない程、隣国の第三王子は大人びて見えた。余りの美しさに、子供ながらにこんな綺麗な人間がいるんだなと見惚れてしまった。
「ご挨拶なさい」
父王に促され、腰を落としスカートの端を持ち上げルネディアは淑女のように挨拶をした。
「ブッデルクランからまいりました。ルネディア・ノシルグです」
「はじめまして姫。僕はオデアス・フィストロです。よろしく」
そう言って目の前の王子はそう自己紹介した。まるで天使が微笑んだかのようで、すっかり舞い上がってしまったルネディアは頬を染めた。オデアス王子も照れたように、微笑んだ。
「オデアス。ルネディア姫に城を案内してあげなさい」
「はい。とうさま」
オデアスに連れられ、二人は広間を出た。
「オデアス様、どちらへいかれるのですか」
「僕のへやで遊ぼうよ。見せたい魔法があるんだ」
オデアスの国は、魔法によって最近力をつけて来た小国だった。
「まほうが見られるのですか」
ルネディアは嬉しそうに目を輝かせた。
「ルネディアは魔法にきょうみがあるの?」
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