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あなたと出会ったのは雨の日だった。
とても大きな雨粒。それが空から砂のように降っていた。屋根のあるところへ行くと、雨たちが屋根にぶつかる音がした。たくさんの音が重なり、心を安らげるには最高の音楽だった。
僕はその日、いつものようにバスに乗って図書館へ行っていた。
僕の家から図書館へは少しばかり遠い。だから毎回バスに乗っている。3つのバス停に止まって4つ目のバス停で降りる。するとそこには図書館がある。
僕は図書館が好きだ。本当によく行く。
そしてその度にバスに乗っている。けれど、僕にとってバスは苦痛にならない。毎回3つのバス停に止まって、4つ目のバス停で降りる。それは時間にして30分程かかる。だが、苦痛ではない。
僕はバスも好きだ。バスはいつもすいている。僕はおきまりの(僕の中で)前から3番目の1人用の席に座る。そこでスマートフォンにイヤホンをさし、音楽を聴く。僕はバスの中の、この時間がとても好きだ。だからバスが好きだ。だから、何度も言うけれど、バスは苦痛にならない。
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