君にもう一度あの歌を

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大須の有名人。そのフレーズに梨花子の胸は鋭く傷んだ。大久保の祖父が来たらとんでもない事になるだろう。息苦しくなってきたがどうにか口を動かした。 「大久保くん、ごめん。休憩もう終わるから戻らないと」 「そっか。どこで働いてるの」 「眼鏡屋さん。本当にごめん。さよなら!」 梨花子は話を畳みかけると、足早に大須オーガニックドールズのファンの熱気に溢れた、ふれあい広場から離れた。 そして、食べていない昼食のことも、残っていた休憩時間のことも忘れて、仕事に戻った。 .
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