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朝ーー。
一日のはじまり。
今までの俺にとってはそれだけだった。
だが、今日は違う。
今日の朝は、俺にとって特別な朝だ。
そんな特別な朝に俺はーー。
( -A-)「特別な朝でも眠いもんは眠い。つーわけで寝る」
二度寝しようとしていた。
俺の体温によって温められた布団は程よい暖かさで俺の身体を包み込み、微睡みへとーー。
ドタドタドタドタッ!
下の階から階段を駆け上がる音が聞こえる。
その音によって微睡みへと堕ちかけていた俺の意識は覚醒へと呼び戻された。
ダダダダダッ!!
足音が徐々に激しさと音量を増す。
俺は勢い良く布団から起き上がった。
同時にーー
バァァァァァアンッ!!!
と破裂音染みた音と共に俺の部屋の扉が開け放たれた。
その扉の前にはーー
ゴ.
. ゴ. .
. . ゴ. . .
. . . ゴ. . . .
. . . . ゴ. . . . .
J(#゚益゚)し
修羅だとか羅刹だとか、そんなモンがチャチに思えるような形相をした怪物が屹立していた。
(;゚A゚)「ヒエッ…」
そう、家庭の鬼神、カーチャンである。
その恐ろしい形相のカーチャンを前に俺は、いい年こいて布団を握ってガクガクブルブルと、まるで肉食獣の前の小動物のように震えている事しか出来なかった。
(((((((;゚A゚)))))))
鬼神カーチャンは、ズカズカと部屋に踏み入ると、俺の前まで近付きーー
J(#゚益゚)し「いつまで寝てんだッ!さっさと身支度しなッ!ブーンだって待ってるんだよッ!」
間近で怒声を放った。
俺は思わず竦み上がり、ブンブンと首を縦に降る事しか出来なかった。
縮こまる俺を尻目に、カーチャンはズカズカと部屋の外へと行きーー
J(#゚益゚)し ギロッ
俺を睨み付けた。
その直後ーー
J('-`)し「終わったら下に来なさい。渡したい物があるから」
いつもの優しい穏やかな表情になり、静かに扉を閉めた。
静寂に包まれた部屋で、俺は一人未だに震えていた。
(;゚A゚)「ひ…ヒエェ…こ、今回のカーチャンは今まで以上にグレートだったぜ…」
震えが止むと、俺は布団を片付け、寝巻きから着替え、荷物を纏めた。
(;'A`)「フゥ…取り敢えず、こんなもんか」
俺は纏めた荷物を手に、部屋を後にした。
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