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困った顔をした神崎にもう笑うしか出来なかった
色々とざっくりいいい加減な説明をしが、こんな事は日常茶飯事…
新聞の折り込み広告に新聞広告
ホテルでの招待特販のパンフレット
その内容に付随した、チケットや案内
封筒のデザイン
諸々……
やる事は山程ある、何も教えたりしなくてもファイルの保存先を指示するだけで動いてくれるのは有難かった。
すぐ仕事に集中し始めた神崎の手元を確認すると主だったショートカットキーは勿論、結構マニアックなキーも使い能力は申し分無い
なぜ今頃入社していたのかは経緯はわからないが人事に感謝した。
カチカチとマウスのクリック音と薄く流れるFMラジオ、時おりボリュームを絞った内線電話が音を立てる。
ラジオからお馴染みの陽気なオープニングが聞こえて来るといつも一息ついてコーヒーを入れる
固まった腰を伸ばして………ドキーンと心臓が跳ねた
「あっ！あっ！しまった！すいません！何時だ？！七時？！」
今日入ったばかりなのにずっと放置したままで作った本人ですらわかりにくい仕事を新人に押付けていた事を忘れていた
「ごめん！！こんな時間まで本当にごめん！」
「あ………お疲れ様です、すいません、まだもうちょっとかかりそうです」
「すいませんでした、初日から！そこまででいいですからもう帰って下さい」
「後一時間もあれば出来ると思います、全部やってから帰ります」
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