夜空に願いを

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夜空に願いを

 生まれた頃から空は灰色だった。  幼い子供が二人、小さな丘の上で空を見上げている。  町のいたるところに設置された人工太陽のライトが徐々に消えていこうとしていた。  辺りがオレンジ色に染まっている。 「どうしてお空は暗いの?」  鳶色の長い髪を垂らした少女が親友に問い掛けた。 「宇宙のゴミが地球を包み込んでるからだよ」  黒髪の少年が親友に答える。  背が高く、少し大人びた顔をした少年だった。 「あのゴミの向こうは何色なの?」  再び小さな少女が親友に問い掛ける。
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