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友達から妹のような存在になり、次第に彼女を厭うようになった。
きっかけなどはなく、いつの間にか彼女に冷たくあたっていた。友人と喧嘩した時、学校で嫌な事があった時、純粋に私を慕う彼女を無碍に扱うこともあった。
古いタイプだから恥ずかしいと、幾度か買い換えをねだったことすらあったのだ。
だが、両親は許さなかった。
理由はいくつかある。その頃にはすでに鬼籍に入っていた祖父母の形見だったから。非情に高価な物だから。
そして、たとえ古いタイプでも、飽きたら捨てる、という身勝手が許されない考えだから、だ。
最後の言葉は私の心に突き刺さった。
私は再びアンジェリカを大切にした。しかし、アンジェリカは古いタイプだ。いつまでも幼い子供のようなまま、変わらない。
時折その無邪気さがひどく癪に障って、苛立ちをぶつけてしまった。
変わってゆく自分自身と比べて寂寥感に襲われてしまい、当たり散らしたこともあった。
それでもアンジェリカは変わらない。
にこにこと、幼い子供のままで私を慕ってくれるのだ。
そんな彼女に、変わらない存在に、いつしか私は救われていた。
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