願い(その後 落語調)

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え~、 毎度お馴染みのアホ全開の一席。 こないだ少女の夜空への願いを叶えちゃった 地球の神様。 今は叶えた事を後悔してましてねぇ。 …え、なぜかって? いえねぇ… 人間はみんな天国に召された事、 最初は喜んでくれてたんですよ。 …でもねぇ… それに慣れちゃったら すぐ始めちゃいましてね、 「何かしら理由つけての争い。」ってのを…。 天国あちこちてんやわんや、 わいわいガヤガヤごちゃごちゃ状態。 それが延々続くもんで 神様本当に疲れはてちゃいましてね、 他の惑星の神様に どうしたら良いかって相談したんですわ。 相談受けた神様、 地球の神様に呆れてしまって… こう言ったんですよ。 「お前なぁ… 俺ら『神』ってのはな、 人間の『願いを叶える存在』じゃねえ。 人間の『願い』は その人間自体が努力して叶える物。 俺ら『神』とは、 『人間が生きていく為の努力の目標』であり 『生き方の指標』なんだ。 『神様を信じる者は救われる。』でなくて、 『自分たちが神様の様に、 何人へでも表に観えない 観せない様な『本当の心の救い』を 与えられる存在になろう。』てな。 人間はな、 教典や教えや奇跡やお題目ってな 『目に観える』事を神に願い 自分で努力しないでいる為の 『意味の無い逃げ道』にしたがるのさ。 俺らは人間の生き方の傍観者。 『願いを叶える存在』では無くな。 今お前のやるべき事は、 全ての人間の魂を『リセット』して 新しい時代に還してやる事。 その後を傍観し還し… 次の神となるべき魂が顕れる様にする。 それだけでいいんだ。」 …って事で、 地球に還して『今』に至る訳ですが… いつになったら、 『真に次の神様に成るべき人間』って 『真の神様に認められる』のか。 今のままだと、 『また完全に1からやり直す!』って 愛想尽かしちゃうかも知れませんよねぇ… ああ、怖い怖い(笑) これにて今日の一席、 …お後がよろし…くはありませんな(苦笑) 【了】
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