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「俊ちゃん、そういうの何も感じていないのかと思った」
「感じないっていうか、そういうの気にして千秋と一緒に居られなくなるの、つまんないじゃん。でも、女子には女子の友達関係があるだろうしさ」
ずっと俊太は幼稚園の頃から何も変わらない、家の距離も心の距離も一番近い友達だ。
私もそれをきちんと大切にしたいと思っていたのに、出来ていなかったんだな、と反省した。
「女子の関係はあるけどね、あたしもやっぱり俊ちゃんと一緒に居られなくなるのはつまらない」
私がそう言って笑った時、俊太が驚いたような顔をしてサッと顔を背けた。
どうして向こうを向いちゃったんだろう？同意したつもりだったのに・・・。
その理由はもう少し月日が経った後に分かるのだけど、この時の私には知る由もなかった。
この時はすぐに春樹のことを考えていた。
春樹のことも同じで、もっと大切にしようと思っていたのだ。たった1人の弟だから、もっと可愛がって仲良くしようと。
そして母に対しても・・・もっと素直に接して、仲良し母娘になれたらいいな、と思っていた。
終
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