1・小5女子事情

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「ちいちゃんは流星群に何をお願いする?」  いつも一緒に登校している、同じマンションに住む果穂が目をキラキラさせながら聞いてきた。春樹と同じように、顔を輝かせてワクワクしているのが分かった。 「色々あって迷うなあ」  なんて調子を合わせるけど、私の心の正解は「別に考えていない」だった。  だけど、そんなシラケた発言をしてしまうと、すぐに果穂の目の色が変わってしまうのは分かっていた。小5女子の友達関係はデリケートだから。 「あたしはね」  果穂が私の肩を組むと耳元で囁いた。 「やっぱり好きな男子との両想いかな」  それを聞いて私は冷やかしたけど、正直言って私の中では興味を持てない分野だった。 「ちいちゃんはラブラブでしょ?いいなぁ」  果穂がうふふっと意味深に笑った。  ああ、これはやはり同じマンションで同級生の俊太のことを言っているんだ、とすぐにピンときた。
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