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「午前二時ですから、就寝中です。薬は
毎食後と寝る前に一カプセルづつ飲んで
下さい。」
「先生。」
「何ですか。」
「私、出産できますか。」
「非常に難しいかもしれない。」
「そうですか。」
何故出産の可否を尋ねたのか、涼子白身
にもわからなかった。子どもは好きでは
なかった。彼女か好きなのは高校生なのだ。
子どもを産みたいと思ったことはない。
この男の子どもが欲しいという男に
出会ってもいない。恐らく産まない
だろうと今まで漠然と考えていた。
ただ、誕生日が来れば三十歳、ターニング
ポイントが近づいているような気が
していた。
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