再現度80%

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「どうだった、今日。俺は3人」 「まずまずってとこか、俺は2人だな。あーあ、10人も狩ってる奴なんてどうやってんだろうな。6分で1人だぜ?とても人間業と思えないね」 夜の喧騒が騒がしい繁華街の一角、大柄な男と細身な男の2人組がドーム状の建物を出るとこちらへ歩いくる。 2人の声は大きく、幾分か離れているこの場所からでもその話はよく聞こえる。2人ともハントの帰りのようだ、大丈夫そうだな。聞く相手を間違えるヘマだけはやらかしたく無い。 「そりゃあれだよ、性能の良い銃を使ってるとか、何とか。結局何するにしても金だよなぁ。こんな娯楽1つ取ってみてもよ」 盛大なため息を吐き出しつつ細身な男は応じた。 クローン技術が確立され、人間が行ってきた労働が彼らに任されるようになるにつれ、人々は無理に働かずとも生活出来るようになっていった。殆どの仕事をクローンが賄う現在では人は配給金で日々を過ごしている。ただ、働かなくてよくなったと言うだけで更に金が欲しかったり、働きたかったりすれば人は比較的簡単に雇ってもらえる。     
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