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「一つずつ注目して人の価値を見てみるとさ、例えば働いている人ならさっき言った通りの価値と引きこもりが持っているような家族からの価値を持ってるよね」
「いろいろ疑問はあるがとりあえず是としよう」
「うんうん、この時その働いてる人の価値は周囲の人が決めてるわけだよね、実際の価値は分からないけど」
「まあそうだな」
「じゃあ誰にも知られずゴミ拾いを続けてる人がいるとしてその人のゴミ拾いに価値はあるのかな?」
子供は緑色のプラスチックを通した灰色の目で彼を見つめる、子供の質問の内容を考えれば気持ち悪さもあるが、それでも彼は子供特有の純粋なこの瞳が好きだった
「んー、あると思うぞ」
「なんで?」
「その人の存在に気づかないとしても実際にゴミは無くなっているわけだからな、例えばそこが道だったとして1000人に1人くらいはゴミを拾っている誰かについて考えたりすることもあるだろうよ、一瞬でもな」
「あーそっか」
「そもそもお前ゴミ拾いの人に大なり小なり価値はあるって自分で言ってたじゃねえか」
「そうだったね、えへへ」
子供は照れたように頭を掻いた
「じゃあさ、さっきのマイナスな面を抜きにしたときの価値を考えたらさ」
「なんだ?ニートは無価値とでもいうつもりか?」
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