空飛ぶ魔女の家

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なんだかとても長い間眠っていたような気がする。 それにしてもなんて贅沢な暮らしなんだろう。 好きな時に昼寝が出来て、しかも目を覚ますとこうして目の前に美味しそうな昼食が並んでいるのだから。 一人でこの家に籠っていた頃には考えられなかった事だ。 奴隷を買って、腹を割いて、観察して、採取して、書いて、考えて、また書いて、ついでに描いて、そうしてようやく、適当にパンを齧って眠る。 休みの日には、回路を作って、木偶を掘って、家を掘って、いつかこんな仕事派手に辞めてやるってニヤニヤしながら、地面と家を切り離していた。 よく体が保っていたな。 それよりもっと昔はどうしていたっけ? 何故だか思い出せない。 ずっと産まれた時から、似たような日々を繰り返していたような気がする。 ノルがスプーンを差し出して、食べるようにと促した。 確かにお腹が空いている。 魔法ってまともに使うと、お腹がへるものなんだなと、少し不思議に思う。 そういえば今までは、木偶に頼って殆ど使わないか、意識が無くなって訳がわからなくなるまで使うかのどちらかだった気がする。 「子供達は?」 「大丈夫だ」 「そう」 それだけだった。 長々と喋られるよりも、余程信用出来る。 私はスプーンを受け取った。     
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