朝に瞬く星

10/10
前へ
/10ページ
次へ
「何願ったの?」 「桐山くんが早く学校に行けるようになりますようにって。そしたら本当に叶っちゃった」 「すごいな!佐藤には本当に感謝してる。ありがとう」 桐山は思いっきりの笑顔で言った。 「ううん。私だけじゃなくてマロンにも感謝しなきゃ」 「えっマロンも?」 桐山は不思議そうな顔をした。 「きっと星になったマロンが願いを叶えてくれたんだよ」 「そうかもな…ありがとな、マロン」 桐山は廊下の窓から見える晴れた空を見上げながら言った。 その時、朝なのに桐山には星が一瞬だけ輝いたように見えた。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加