朝に瞬く星

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あれから一週間後。 柚葉は放課後、再び桐山の家に行った。 桐山の部屋のドアにノックして入ると、ゲームをしている桐山の姿があった。 ゲームを止めて、桐山は柚葉の顔をじっと見た。 「なんだよ。また来たのかよ」 「うん、ねぇ桐山くんなんで学校来ないの?」 「何も理由ねぇよ」 柚葉は力強くこう言った。 「嘘!絶対何かあるでしょ」 「お前には分からねぇよ」 「実は私…不登校だったことあるんだ」 「本当か?」 桐山は少し驚いた表情をした。 「うん、私バカだからさ学校の授業についていけなくて…それで」 「そうだったんだ」 「うん、桐山くんも何か理由あるんじゃない?」 「うん…まぁな」 桐山はうつむいて少し暗い表情をした。 柚葉はふと机の上に犬の写真が飾られてあるのが目に入った。
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