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「桐山くんあの写真…」
「あぁ…前に飼ってた犬。秋に生まれたからマロンって言うんだ」
「マロンかぁ…桐山くん、犬飼ってたんだ」
「うん、俺が小さいころから大事にしてたんだけど、2ヶ月前に死んじゃって」
「そうだったんだ。もしかしてそれが原因で学校に行かなくなったの?」
「そう、なんか心にポッカリ穴があいちゃって…」
桐山はため息をついた。
「そうだったんだ。辛いことがあったんだね」
「うん」
「桐山くん、辛いことがあった時は思いっきり泣いた方が楽になるよ」
「そうかもな。ありがとう励ましてくれて」
「うん、私で良かったらいつでも話聞くから」
「ありがとな」
柚葉は軽くうん、と頷いた。
桐山の家を後にして、柚葉は自分の家に向かって歩いた。
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