episode217 デザートの時間

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episode217 デザートの時間

「お兄様っ……これはっ……」 何もかも この人のスピードには追いつけない。 いつだって 僕の予想を超えてくるから。 僕は恥ずかしいところばかり見られて この人の前ではいつでも大馬鹿の道化でしかない。 「手を下ろせ」 征司の手を振り切って 慌ててシャツの前を押さえたものの。 「お兄様……」 密室で僕を壁際に追い詰めて 「聞こえたろ?手を下ろせ」 鋭い瞳に見下ろされ 低い声で命じられると 「はい……」 まるでパブロフの犬だ。 僕は言うことを聞かざるを得なくなる。
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