第四話 そうだ!お香とやらを買ってみよう!

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お香はとりあえず、京都の老舗から。 メジャーなものを12種類ほどお試しサイズで買ってみた。 香りのイメージは、ホームページに丁寧に書かれていたが、 人それぞれ感じ方や好みが異なる。 実際に体感してみるのが一番だろうと思ったのだ。 未成年につき親の同意が必要な時は、姉に頼んで 姉から両親に頼んで貰えばすぐに許可がおりる。 ネット購入は至ってスムーズだ。 「どうせなら、人生全般がスムーズなら良いのに」 と理乃はため息をつく。 「けど、そうなったらなったで退屈だ、刺激が欲しい とか言い出すのだろうな…」 と自嘲した。そしてベッドに入る。 …しかし、この世に栄光やら名誉やら勝利やらが存在するなら、 当然可もなく不可もなく、または負ける人や日陰の人もいる訳で。 負ける人がいるから、勝つ人が出来て。 影があるから、光があるわけで。 凡人がいるから、非凡が際立ち、 不美人がいるから、美人が際立つ。 だから、もっと凡人や敗者を敬うべきだよなぁ。 だって、凡人や敗者が居なかったら、 勝利も栄光も有り得ないんだもの…。 でもこれって…自分が日陰側だから思うだけなの…かな… 少しづつ、眠りの世界へと引き込まれて行った。
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